心臓や血液循環に問題が生じているお子さまへの診療をおこないます。先天性心疾患がある場合、学校検診などで心雑音や不整脈、心電図異常を指摘された場合には、ぜひ当院にご相談ください。
循環器小児科について
生まれつき心疾患を持つお子さま、学校検診で心臓の異変、主に心雑音や不整脈、心電図異常を指摘されたお子さまが対象です。
お子さまの成長はこれからも進んでいくものであり、スムーズな発育と楽しい生活のためには上手に病気と向き合うことが大事です。また、病気との付き合いは長く続くことから、大人になっても気を抜かず、必要な治療と適切な生活習慣の意識が必要です。
当院では循環器内科と心臓血管外科の診療をおこなっております。両方の見解を活かしながら、患者さまの症状改善を第一に考えた対応をいたします。
生活習慣病はなぜ危険なのか
高血圧症、糖尿病は、生活習慣病のなかでもよく見られる疾患です。
1.高血圧症:
高血圧症とは、文字通り血圧が高くなることを意味しています。
血圧とは心臓からの血液が動脈内で活動する力のことで、その血流量と血管の抵抗や拡張の度合いで血圧が決まります。朝目覚めるときには低く、日中になるにつれて上昇し、夜間や就寝時はまた低くなるのが自然な状態です。
一時的に血圧が上がること自体はそれほど深刻ではありませんが、高い状態が長く続くのであれば何らかの対処を考えるべきです。
任意血圧で、最高で140mmHg以上、最低血圧で90mmHg以上、家庭血圧で135/85mmHg以上ある状態が続いていたら、高血圧症の可能性があります。
<小児期>
発育期間である小児期に心臓の不調があると、保護者の方としては不安に思われることが多いでしょう。新生児・乳幼児の間やこの時期に手術を受けるケースもあります。
手術後は元々よほどの複雑な心疾患でない限り日常生活を送れますが、無理をさせないように気をつけましょう。過度な運動は禁物ですが、できる範囲でならしたほうがいい場合もあります。運動不足は肥満の原因となり、新たな不調を起こしてしまいかねないため、適度に体を動かす習慣を作っていくことが大事です。
主治医や学校の先生と連携を取りながら、お子さまの健康状態を守っていきましょう。
<成人期>
先天性心疾患が見られる場合、ほとんどのケースで小児期に手術を受けます。手術を乗り越え、日常生活を難なく過ごせているのなら問題ありませんが、元々が複雑な心疾患であれば年を重ねるごとに症状が出現することもあり、生活習慣病にも気をつけなければいけません。
糖尿病、高血圧症、脂質異常症(高脂血症)をはじめとする生活習慣病は動脈硬化の原因となり、心臓機能や血液循環に悪影響を与えるためです。食生活と運動を意識し、健康的な生活を維持しましょう。また、幼少期に外科的な治療を受けたのなら定期的にカテーテル検査を受け、血液循環がスムーズであるかを調べる必要もあります。
<学校検診による検査結果>
学校検診で心雑音、心電図の異常、不整脈が見つかり、病院への受診をすすめられることもあります。不調に気づいたら早めにご相談ください。
<成人期>
心筋症や心筋炎など、生まれつき心臓の筋肉に異常が見られる状態です。発育や生活に支障を及ぼす可能性がありますので、なるべく早く病院に行きましょう。
そのほかにも肺循環疾患や川崎病冠動脈後遺症など、心臓や血液循環に関する病気に心当たりがありましたら、ぜひ一度ご相談ください。
このような症状がありましたら、ぜひご相談ください
- 「呼吸が荒く、息苦しそうにしている、手足が冷たい」
- 「ミルクを飲むスピードが遅く、いつも飲みきれない」
- 「ミルクを飲めるけれど、順調に体重が増えていかない」
- 「やたらに疲れやすい」
- 「元気がない日が多い」
- 「いつも機嫌が悪い」
- 「学校検診で指摘を受けた」
このような症状や状態が見られる場合、ぜひ一度当院にご相談ください。
当院の治療法
当院では先天性心疾患を持つお子さま、または学校検診で指摘を受けたお子さまに対しての診療をおこなっております。
1.先天性心疾患に対する治療:
手術前、手術後のお子さまに対しての治療です。現在の状態や発育環境、数々の検査結果から、必要な治療をご案内します。大人になってからの障害を軽減するため、負担を抑えたうえでの手術をご提案することもあります。
2.学校検診で指摘を受けた場合の治療:
学校検診で心雑音や不整脈などの異常が見つかった場合の対応をいたします。心臓超音波検査や24時間心電図検査などの結果により診療方針を決定します。